アナログ24時

気になったことを記事にしています。アナログスピードな人間ですが・・・

ISと後藤さん人質事件取材スタッフ事故死から感じた命の格差

後藤さんがイスラム国に拘束されて、ユーチューブを通じて世界で一躍知れ渡ることとなってから約半月、引き渡し交渉が具体化する中で、イスラム国側の声明の頻度が高くなっている。

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最近のほとんどは後藤さんのボイスメッセージによるものになりましたが、少なくとも「KENJI GOTO」の知名度は一気に上がりました。日本では多くの人がその名前を知っていますし、彼の経歴についてもいろいろと調べられ、連日のようにその関係者がテレビやラジオの取材を受けています。

そんな中、最新のニュースではこの後藤さんの人質事件を取材していたフジテレビのスタッフが事故死したという情報が入ってきた。トルコ在住で現地コーディネータの高谷一美さんという方です。乗っていたタクシーがトラックと衝突し、死亡したとのこと。

 

このニュースを見たとき、後藤健二さんと高谷一美さんの命の格差を感じてしまった。人質になり話題をさらっている後藤さんの命はとても重要に見え、一方で事故で突然無くなってしまった高谷さんについては、ほんの何百字程度のニュース一記事で彼女の死亡の知らせは終わってしまったからです。

 

海外での事件、事故は珍しいのか

海外へ渡航した邦人が事件や事故で死亡した例を調べてみた結果、実はかなりの件数があることが分かりました。

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話題になった拉致・誘拐事件。しかしこれはごく一部では・・・

死亡に関する事件、事故は年間で数十件に上っています。しかし今回のような取り上げ方をされたのは数年に1度しかなく、やはり話題性があるものがテレビなどの露出が多くなっているのかと感じました。

そして、話題にもならずになくなっていった方々も沢山おられるのです。

 

後藤さんに関してはこの2週間あまりの報道で一躍有名になり、とにかく今はその無事が確認されるかどうか、世界の注目が集まっていることと思います。

しかし、これほど世界を注目させたイスラム国の手口はある意味人のマインドを良くとらえているともいえ、また、現代のメディアの使い方という点ではプロ級の技術を持っていると考えられます。

さらに、人質が殺されても解放されてもイスラム国にとっては有益になる状況を作り出していることで、国というおおきなものが、あの数分の映像で動かされている滑稽さを間にあたりにしました。

アメリカなど、こういった手口に相手にしない国もありますが、個人の自己責任と国としての対応の在り方を明確にしており、ある意味大人の対応と言えるのかもしれません。