アナログ24時

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大村智さんの講演会に行ってみたい

毎年この時期になると各界がそわそわします。

そう、ノーベル賞が発表されるからです。今年もまた一人時の人となった日本人が出ました。

ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった大村智・北里大特別栄誉教授(80)は6日午前、東京都内の自宅前で報道各社の取材に応じ、「もともとノーベル賞を頂くとは思っていなかったので、驚いていたが、朝起きて本当にもらえたんだなという実感になった」と喜びを語りました。

 今回の受賞の決め手は、1979年に発見された「エバーメクチン」。この新薬の開発で、アフリカや東南アジア中南米など熱帯域に住む10億人もの人々を、寄生虫病から救う特効薬へとつながりました。

 紺色のスーツに、えんじ色のネクタイ姿。「ノーベル賞をもらうために仕事をしていたわけじゃないけど、人のため、世のためとやってきた。それを認めてもらえた喜びはある」と振り返っていました。

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 それにしても、いつのころから大村さんが受賞するかもしれないという情報は飛び交っていたのでしょうか。

 予兆は既に2014年にありました。医学界でも権威ある賞としてガードナー賞というものがありますが、それを受賞したのです。ということは、ノーベル賞の候補でもあり、選ばれる可能性について示唆したきじもみうけられました。
2015年には坂口志文氏や大隅良典氏も受賞し、この方々もノーベル賞候補と騒がれましたが、ふたを開けてみると大村氏ということで驚きました。ノーベル賞の審査員は時間をかけて大村氏の研究を調査していたということがわかります。

 大村氏の素晴らしい点は、研究などで実績を積んで得たものをちゃんと世間に役立てているところです。美術作品の著名な収集家であり、特に女性作家の作品収蔵に積極的で2007年に私費5億円を投じて故郷である山梨県韮崎市に韮崎大村美術館を建設し、1800点を超える蒐集作品と共に韮崎市に寄贈し初代館長を務めているのです。また、山梨県の科学技術の振興を目指して(社)山梨科学アカデミーを創設し、現在名誉会長を務めています。

 半分趣味のようにも見えますが、美術の素晴らしさを世間に披露することで地元に貢献したといえると思います。

 こういった数々の活動が、文化功労者として賞を受賞しており、日本の文化の発展に貢献しているのです。


  受賞が発表された5日は深夜に帰宅したそうです。寝床に入った後も、今後の取材の想定問答などを考えていたら深く眠れず、6日は午前6時に起きたという。自宅には祝福の電話が続き、段ボール箱に詰められた電報や、コチョウランなどが次々と届いたということで、この時初めて実感がわいてきたものと思います。

 今は亡き妻の文子さんが生きていたらどんなに喜んでいたことでしょう。15年という歳月がたってしまいましたが仏前にも報告したそうです。「妻は早くから『あなたはノーベル賞をもらう』とおだてていたが、自分ははるかに遠い話であると思っていた」ということが現実になったのです。
 そんな大村氏は、いつも財布の中に入れている土の採取用ポリ袋と写真を報道陣に見せました。写真は、妻と長女が和服姿で写っていました。家族との絆も大事にしてきたのです。

 しばらくは、ノーベル賞関係で忙しい日々が続くことでしょうが、落ち着いた頃にもし機会があれば大村さんの講演会へ行ってみたいと思いました。