アナログ24時

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オホン・プレブドルジ選手のレスリング経歴 ~伊調に勝ったその人~

世の中、当たり前だと思っていることがちょっとの油断や隙で180度違う展開になることがあります。

先日のサッカーU23での試合、日本対韓国もまたそうでした。一人の選手の入れ替わりでその雰囲気が大きく変わり大逆転劇を起こしたのです。

レスリング女子58キロ級の伊調馨(ALSOK)の不敗神話もまた同じようなことで崩れてしまいました。それは、不戦敗を除くと13年ぶりとなる黒星でした。ヤリギン国際の開催地ロシアから成田空港に帰国しましたが、敗戦について「いい勉強になった。成長するきっかけと捉えたい」と気丈に語り、日本選手初の4連覇が懸かる8月のリオデジャネイロ五輪に向けて気持ちを切り替えました。

 昨年の世界選手権で10連覇し、リオ五輪も盤石と見られたが、五輪半年前にして2003年以来、不戦敗一つを挟む連勝も189で止まったことになります。

 雑な攻めも目立ち0-10のテクニカルフォールで敗れた初顔合わせの22歳、オホン・プレブドルジ(モンゴル)との決勝を「途中で自分を見失っていた。相手が強かったというより、自分が弱かった」と振り返りました。

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出典:http://www.asahi.com/articles/GCO2016013001001721.html

 今回、伊調に勝利したオホン・プレブドルジとはいったいどういう選手なのでしょう?

 もともとモンゴルにはモンゴル相撲と呼ばれるレスリングのような競技があります。そして国際化した代表格が日本の大相撲。

 もしかすると彼女もその影響を受けている可能性があります。

 ただ、驚くほどにその情報が少なく、今大会では誰もマークしていなかったのではないかと考えられます。

 それもそのはず、プレブドルジ(PUREVDORJ Orkhon)選手について、いくら58キロ級を探してもランキング上位に出てこないのです。

 それもそのはず55kg級の17位にランクインしていた選手だったのです。

 階級を上げてこの結果より、55kg級の時から58kg級を意識していた可能性が読み取れます。

 

 今大会後の各インタビューで気になったのは、ALSOKの大橋監督が「まあ、負ける時はあんなもの。五輪じゃなくて、よかった」と淡々と話していたことです。

 負けは負けということで、その敗因について詳しく分析するとともに次の大会ではどういう気持ちで臨むのか、メンタルにおいてもフィジカルにおいても再度調整する必要があります。しかし、こういうコメントを聞くと次回大会がやや不安になるのです。

 プレブドルジ選手はまだ22歳、体力的にもこれからの選手で、その反面伊調は31歳、経験こそあるものの、体力勝負のこの競技においてどこまで続けられるのか、そういうことを考え始めるきっかけになるかもしれません。

 いずれにしても照準は来年8月のリオ五輪ということは間違いなさそうです。