アナログ24時

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下村博文文科相、更迭前に辞任・・・辞めれば済むのか・・・

下倉博文文科相はてっきり更迭されるのだと思いきや、辞任という道を選びました。

しかしながら、オリンピック招致決定から今までの空白時間をどう責任取るのか。。。

この件について有識者は次のように語っています。

 槙文彦氏ら建築家グループで計画見直しを訴えてきた大野秀敏・東大名誉教授は「新国立競技場建設は日本の公的事業の構造的な問題を露呈した。責任があいまいな有識者会議が存在したり、第三セクターの予算などへの行政チェックが甘くなりがちな実態を示した」と指摘。「大臣が辞めれば済むのでなく、構造的な病巣をえぐり出す好機とすべきだ」と述べた。

  スポーツ評論家の玉木正之さんは「7月に計画が白紙撤回された時点で辞めるべきだった。今世紀最大級の国家プロジェクトに失敗した責任者が辞めないのはおかしい。モラルハザードだ」と話した。

 

今回の問題は、下村博文文部科学相が25日、新国立競技場問題で、安倍晋三首相に辞任を申し出ていたことを明らかにした。硬い表情でやや顔を紅潮させながらの「遅すぎるけじめ表明」だった。首相から慰留され、給与を自主返納するというが、関係者からは「遅きに失した」「説明責任はどうなった」などと厳しい声が相次いでいるのです。

 下村氏は父親を小学3年生で亡くし、母親の手で育てられた苦学の結晶。

 しかし、そんな育ちが大事な決断を遅らせてしまったのでしょうか。

 日本陸上競技連盟の尾県(おがた・みつぎ)貢専務理事は、慰留されたとはいえ辞意を申し出たことについて、「これだけ大きく国民を巻き込む問題になった。下村氏は責任ある立場でありその判断はやむを得ない」と冷静に受け止めた。事業主体となる日本スポーツ振興センター(JSC)の体制強化に加えて、10月1日にスポーツ庁が発足する。「指揮系統を含めて組織間の連携をはっきりさせる必要がある」と指摘した。
 

  組織論が専門の太田肇・同志社大教授は新国立競技場問題について「意思決定のプロセスや変化への対応が密室で行われたような印象を受け、集団的無責任体制という日本の組織の悪い面が表れている」と指摘。給与返納という責任の取り方については「自分に罰を与えたのだから許してくれという意味でしかなく、責任を取ったとはいえない。なぜ悪かったのか、どこに責任があったのかを国民の前に明らかにすべきだ」と注文する。

  やめるならもう少し早く決断して、次にバトンタッチをしてほしかったものです。

 国立競技場も壊された今、莫大な資金がかかることは必至で失われた金と時間の責任はどこへ行くのでしょうか。