アナログ24時

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石川祐希、全日本男子バレーの新エース

女子バレーのワールドカップが終わり、今度は男子バレーのワールドカップが始まりました。

前評判こそいまいちな男子日本バレーボール陣ですが、世界ランク20位と、今回参加チームで最下位といえる中、どこまで活躍できるかが見所です。

一昔前の中垣内や荻野といった時代が私の記憶には新しいのですが、すでにそのころのメンバーも今や主将となった清水選手くらいでしょうか。

若いメンバー中心の発展途上のチームでもあります。目指すは東京オリンピックに照準を合わせて是非レベルアップを図りたいところです。

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出典:時事通信社

その中で、注目の選手はやはり石川祐希選手でしょう。

2014年の5月から全日本に合流し、現役大学生でありながらすでに新エースとして活躍しています。2020年東京オリンピックに向けは強化指定選手に選ばれてもおり、将来が非常に楽しみな選手です。

今日はワールドカップ第一戦、エジプトとの戦いでしたが、明らかに全日本のエースとして19歳ながら貫禄のプレーが相次ぎました。

最終セットでは圧倒的なブロック力が光りました。

相手によりブロックの上から打っててくることもある中、良くジャンプしてブロックを連発して止めました。

 

石川選手はバレー選手の中では決して身長が高いというほうではありません。

一般人から見ると非常に高いと思われますが、200㎝が当たり前の世界でわずか191cmしかありません。

そんな状況の中、最高到達点は345㎝あり、大きな選手に決して引けを取らないジャンプ力を持っています。

更に注目なのが攻撃だけでなく、守りにも定評で、サーブも安定したすばらしい技術を持っています。

6人制バレーは一人ずつローテーションしていくので、後方に下がったときはセンターラインより前ではアタックが打てません。

しかし、最大の武器となるのがバックアタック

時間差を利用して前衛がジャンプし終わるころに後ろから強烈なアタックを浴びせます。石川の場合左右に振り分ける技術を持っていますので非常にブロックにかかりにくい特徴があります。

 

さて、石川選手の成長をたどっていきたいと思いますが、地元は愛知県の岡崎市立矢作南小学校に通い、小学4年生の頃に姉の影響でバレーを始めました。

矢作南小は近隣の中ではバレーが非常に強かったようですが、石川選手はバレー開始の1年目ですでにベンチ入りしていました。やはりこのころから素質が群を抜いていたのではないかと思われます。

 中学校は岡崎市立矢作中学校に入学、このころから全国への道が開けてきました。

愛知県選抜チームで活躍し、全国大会で準優勝しただけでなく、優秀選手にも選ばれています。

 高校ではやはりバレーの強豪である星城高校に進学。

高校時代に身長の伸びがあり、明確にスパイカーとして活躍するようになりました。

高校バレーではインターハイ、国体、選手権において優勝しており、大変素晴らしい成績を収めました。

 

インターハイでは優秀選手、選手権では最優秀選手にも選ばれており、全日本ユース代表にも選ばれるようになりました。

そして高校卒業後は中央大学に進学し、バレーの技術をさらに磨き始めました。

そして、冒頭にも述べましたが、2014年5月には全日本代表入りを果たしたのです。

大学では関東大学1部リーグを優勝に導き、新人賞とサーブ賞を受賞しています。

2015年1月から3か月間は、イタリアバレーボールリーグの「パッラヴォーロ・モデナ」への期限付き移籍をします。

 

具体的に凄いところをいうと、まず一つは打点の高さ。

191cmと決してバレーボール選手の中では高くない身長であるにもかかわらず非常に高いジャンプ力があり、スパイクをする際の最高到達点は345cmもあります。

これは全日本の平均よりも高く世界で文句なしに通用する選手です。

 

今日のエジプト戦では最終セットではブロックを決めまくっていました。

南部監督も石川選手の活躍が輝いていたことを確かに認めています。

ただ、バレーはチームプレー、石川選手がいくら輝いてもほかの選手が追従しなければなかなか勝てないのも事実です。

あどけなさの残る19歳、今日のプレーはサービスエースが2本決まったことが良かったようです。

スパイクについても前半から決まっていたということで、勢いを感じます。

 

こんな石川祐希選手のすばらしさがわかったところで、次に気になったのはその家族です。

石川選手は5人家族の長男で、両親と1つ上の姉と5歳下の妹がいますが、スポーツ一家ということです。

父親が実業団の元陸上選手で、母親が実業団の元バスケ選手、その血を受け継いで今の石川選手があるということです。

1つ上に姉がいるということですが、この姉がバレーをやっていたということで、石川選手がバレーをするきっかけになったようです。

 

それから5歳下の妹である石川真佑さんもバレー選手で、バレー強豪校の長野市立裾花中学校3年生で主将を務めています。

先日長野県予選にタイミングよく見に行く機会がありましたが、そのパワフルなプレーに圧倒されました。あのプレーは中学生離れをしています。

そして、先日行われた北海道での全国大会では見事に優勝しました。

最優秀選手の一人にも選ばれ、将来の全日本目指して更なる活躍が期待されます。

身長は172㎝と中学生の中では高いほうですが、高校へ進学してからどこまで伸びるかが今後の全日本に選ばれるかの一つのポイントとなるかもしれません。

あと2,3年で仮に全日本にでも選ばれるようなことがあると、まぎれもなく兄弟で全日本バレーに選ばれることになります。

同じ会場の中で兄と妹が鉢合わせする姿も見られるかもしれません。

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出典:http://ameblo.jp/gen9368/entry-11938185752.html

 

妹の石川真佑選手のこれからに注目しつつ、話は石川祐希選手に戻ります。

今日のワールドカップが全国放送されたことで少なくとも石川祐希を知らない人もたくさんその存在を知ることとなったでしょう。

ユニホームを見るとよくわかるのですが、男子チームのユニホームにはスポンサーのワッペンがほとんど見えません。

女子チームは肩のところまでスポンサーのワッペンでぺたぺただったのと比べるとなんだか寂しい状態です。

しかし、石川選手のように今回お茶の間に放送されたことでベールを脱いだといえる状況から今まで見向きもしなかった企業からスポンサーの声がかかるかもしれません。

今日のエジプト戦では格上相手に見ごとな勝利をおさめました。

お客さんの数はいまいちでしたが、一日一日と少しでも多くのお客さんが見に来てほしいところです。

私事ながらやはり中学生のころバレーをやっており、当時の全日本女子バレーを見に行く機会がありましたが、こういう時に限って風邪をひいてしまいました。

そして高熱に侵され、プロ選手のバレーを見ることができませんでした。

もしかするとあのプレーを生で見ていればそれが起爆剤になってもっと違った人生があったかもしません。

明日のバレーはアメリカ戦です。

苦戦は必至の状態ですが、皆格上ですから胸を借りるつもりで是非頑張ってほしいところです。

5年後東京オリンピックのころには石川選手が日本代表を率いて世界に挑んでいくことになります。

そのころまでに石川選手と同じようなレベルの選手が次々と現れたとすると、ずっと低迷中の男子バレーがもしかするともしかする結果になるかもしれません。

今はまだ見えないところは多いですが、かつて女子バレーもそうでした。

そういう時期を乗り越えて、あの男子バレーの黄金時代、大古や猫田の頃の日本バレーのような状況を期待していきたいと思います。