アナログ24時

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西田厚聡元社長、イランに感謝すべきか否か

東芝の火種が絶えません。

東芝の不適切な会計処理を巡る問題で、西田厚聡(あつとし)相談役(71)が社長を務めていた2009年3月期の段階から営業利益のかさ上げが行われていた疑いのあることがわかりました。

東芝は09年3月期、リーマン・ショックに端を発した世界的な金融・経済危機の影響で2000億円台の営業赤字に転落。業績を下支えするため、パソコン事業で利益の先取りをするなど不適切処理を行っていた可能性が指摘されています。

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社長就任のころの西田氏 出典:http://japaneseclass.jp/

 

第三者委員会もこうした実態を把握している模様で、当時の状況などについて西田氏から複数回、事情を聴いているそうです。一連の問題を巡っては、前社長の佐々木則夫副会長(66)に加え、田中久雄社長(64)も現場に過剰な業績改善を迫っていたことが判明しており両社の処分はほぼ決定的です。しかし、西田社長時代まで波及すれば東芝の企業風土が一段と厳しく問われそうだ。

 

 西田元社長といえば、イラン人女性と学生結婚し、イラン現地中途採用からトップに上り詰めた当時業界でも非常に注目度が高かった人物です。

 しかし、社長当時から今回の事件を示唆させるような行動が出ていたことに気づきました。それは、東芝を下支えしてきた剛腕中に社長を退任したことです。

 当時は西田社長が退任することが東芝にとって一番の損失とも言われていましたが、このときから不正をしていたとすると、現役中に事件が発生することは避けたいこと。まだ輝いているときに身を引くというやり方が世間的にも一番体裁が良かったのかもしれません。


 西田社長時代に不適切な対応が疑われているのはパソコン事業の部品取引を巡る会計処理です。東芝は低価格で一括購入したパソコン部品を、購入時より高い価格でパソコンの製造委託先に販売していました。この部品取引に伴う利益計上の時期などが不適切だった疑いが浮上しているのです。東芝関係者は部品取引について「パソコン関連で09年3月期に、それなりに大きな金額で不適切処理が行われていた疑いがある」と指摘しています。

西田氏は14年6月に相談役に退いていますが、状況により責任を問われることもあるということです。

イランがきっかけで東芝のトップに君臨できたとも言えますが、それがこの事件であだになることも考えられます。果たして彼とイランとの結びつきに感謝すべきか否か真実はこれから暴かれることになりそうです。