アナログ24時

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今日の中国株は危険 建機業界の実態から実経済が分かる

ここ数日で中国株は大幅下落しました。

恐れていたバブルの崩壊か!?

その可能性は非常に高いです。

 

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供給過剰な不動産はバブルがはじけ建設中止が相次ぐ

 

中国政府の慌てぶりは手に取るようにわかりますが、これまでのところ効果は表れていないのが実情です。

最近の中国経済は、すでにかなり減速しており、ピークを過ぎた不動産市場に代わり、爆発的に上昇を続ける株式市場があらゆる人の関心を引きつけていました。多くの経済学者は中国人が株取引に熱狂する様子を心配し、中国の株バブルはまもなく破裂すると絶え間なく警告を発していたが、彼らの微力な警告は盲目的で楽観的な官製メディアと市場に熱狂する「博徒」たちに無視され、多くの人が株取引、ひどい場合はリスクのかなり大きい金融商品にのめり込んでいったのです。

 

建機業界の例を挙げるならば、その工場の稼働率は散々たる結果が出ています。

業界大手のコマツの現地工場。いつもなら交代制で製造ラインが忙しく動いているはずですが、人がいない。。。関係者の話によると実質稼働は通常の半分程度、どうやら月半分は休みになっているそうです。

さらに車体など大型の部品を製造する建機メーカーでは、すでに倒産した中国国内企業のショベルカーの部材が所狭しと山積みにされていました。

なんでも、売掛金が回収できないので、その倒産会社からは固定資産で使えそうなものをごっそりもらってきたようなのです。山積みのショベルカー部品のそばには確かにそこから運んできたと思われるエンジンなど金目のものが並んでいました。

さらに、別のメーカーからの話によると、「数年前の景気が良い時でさえ、建機業界はすでに供給過剰の感があった」と話しています。

中国建機業界は2年前までは年間10万台以上の販売実績があったとのことですが、今年に至ってはすでにその規模は半分程度まで落ち込んでおり、尚、在庫が滞留している模様です。

 

建機業界は不動産と密接な関連があることからその実情を見れば実体経済の様子が手に取るようにわかります。

いろいろなもので供給過剰になっている今、しばらくは調整の日々が続くことが予測されます。

 

そんな中での株価暴落はあって当然の結果ではないかと思われます。

懸念されるのはこれ以上の株価暴落を抑えるため政府により株の売買を停止させる処置に出たことです。これは言い換えると個人資産の凍結と同じことであり、解放を訴えている中国の市場経済を根底から覆す行為ではないかと思います。

かつて日本が経験したようなバブルの崩壊は今の中国で起こることは市場を見渡すと十分起こりうることであり、また、それを強制的に制御することは中国経済にとっての信頼性をなくすばかりか、その魅力を失いかねません。

中国は素直に実態を受け入れ、それを反省し、未来の社会に貢献していく必要があるのです。