子供兵の現状に迫る
「子供兵」
この意味を知っているでしょうか?
もちろんそのまま子供の兵士ということです。
しかし、その現状まで興味を持って知っている人は何人いるでしょうか?
つい先ほど、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)は4日、同組織が制圧したシリアの古代都市パルミラ(Palmyra)にあるローマ式円形劇場で、シリア政府軍兵士25人が、複数の10代の子供兵に処刑される動画を公開したばかりです。
動画は、ISが今年5月21日にパルミラを制圧した直後に行った処刑の様子を撮影したものと報道されていました。動画では、緑と茶色の迷彩服を着た兵士が、円形劇場のステージ上で、ISの巨大な黒と白の旗を前に銃殺される場面が捉えられています。
処刑を行ったのは子供、または10代の少年とみられ、砂漠用迷彩服を着て、頭に茶色のバンダナを巻いているのです。処刑は、劇場の座席にまばらに着席した男性と子供たちの目前で行われた衝撃的な映像となりました。
子供兵の現状
現在、世界でおよそ30万人にのぼる18歳未満の子どもたちが武力紛争の道具とされ、その約3分の1はアフリカでの紛争に従事している。時には10歳にも満たない少年や少女が、最前線に立つ戦闘員として強制的に徴用されたり拉致されたりしています。
厳しい現状を生きる子どもたち
その一か所、ウガンダの北部にある元子ども兵たちのリハビリ施設グスコには、ある少年がいる。彼は12歳の時に反政府軍に誘拐され、兵士になりました。
「ぼくはお母さんの腕を切り落としました」と、彼は言った。大人の兵士たちは、誘拐した子どもたちに家族や友人を殺すように命令するのです。
暴力で子どもたちをコントロールし、人を殺す練習をさせる。訓練についてこられない者などには鼻や唇を切断するなどの厳しい処罰があり、少年兵はスパイや地雷をしかけるなどの危険な任務を任されます。
運よく脱出できたとしても、子どもたちの体や心には大きな傷が残ってしまう。戦闘で手足を失ったり、少女兵は性的虐待によって性感染症にかかっていたりもするのです。
こんなにも多くの子どもたちが兵士にさせられるのは、子どもが従順であり、操作が簡単だからです。また、家族を貧しさから救うために軍隊に志願する場合もあるのです。
ISの今回の手口はこういった子供の弱みに付け込み、子供兵として卑劣な行動に出る大変卑怯なやり方なのです。
子供に罪はありません。許せないのはISのこのような行動。
世界中で反対意見がもっと高まってくれることを祈りましょう。