「ALS」それはヒロさんが闘う難病のこと
今日6月21日は「世界ALSデー」であることをご存知でしょうか?
ビル・ゲイツなど著名人が行った「アイスバケツチャレンジ」によって、その名前は広くひろまりました。
「アイスバケツチャレンジ」とは「ALS」筋萎縮性側索硬化症 の研究を支援するため、バケツに入った氷水を頭からかぶるか、またはアメリカALS協会(英語版)に寄付をする運動のことです。
4月にはNHKで「ALSと闘う広告プランナー・ヒロとの対話」と言う番組が放送され、日本人でこの病と闘う人が身近にいる事実を目の当たりにしました。
難病と闘うヒロさん 出典:http://alternas.jp/
ALSという病気
「ALS」について調べてみました。
「ALS」筋萎縮性側索硬化症は、身体を動かすための神経系(運動ニューロン)が変性する病気です。変性というのは、神経細胞あるいは神経細胞から出て来る神経線維が徐々に壊れていってしまう状態のことで、結果、神経の命令が伝わらなくなって筋肉がだんだん縮み、力が入らなくなります。更にALSは進行性の病気で、今のところ原因が分かっていないため、有効な治療法がほとんどない予後不良の疾患と考えられているのです。
ヒロさんの発病前の人生
30歳を目前にして「ALS」の診断を下されたヒロさん(本名:藤田正裕さん)。
彼の闘病状況とそれまでの人生について追ってみました。
調べていたところ彼を良く知る人のコメントが書かれていました。
ヒロさんの父親は海外で働いていた関係でイギリスやスイスの学校に通い、高校は日本に戻り卒業しました。勤勉であったことも手伝って、その環境からとても優秀な人材として成長したとのことです。
そして、広告代理店で働く目標に向かったヒロさん、彼は流行にとても敏感で広告の知識はなかったそうですが、パーティを企画したり、何が流行なのかをいち早く読み取る能力があったのです。そのため、働き始めるとすぐにブランド関連の仕事をするようになったということです。
ALSとの闘い
そんな30歳を前にしたヒロさんですが、そのころから大変疲れやすくなったり、指先の感覚を失うようになりました。しばらくは気にもしてなかったようですが、徐々に活力が失われてきたため、病院へ行って検査を行ったのです。
結果、「ALS」と診断され、そのときに平均寿命が残り3~5年、治療方法がないということを知りました。
現役エリートとして人生を謳歌していたところから急転直下の迫る人生の終わり。
それから2年10か月の間に起った症状は、お箸やペンも持てず、足首も動かなくなりました。さらに、道で倒れてしまったあと、1時間もそのままでいたことがあったりしたそうですが、道行く人は麻薬常習者だと勘違いして助けてくれなかったこともありました。
年月の経過とともに、さらに感覚を失っていきます。ある日彼はテーブルに突っ伏して、3時間もそのままでした。誰かが助けてくれるまで、その状態から全く身動きが取れなかったのです。そして、自分の体が機能を失っていくことと向き合わざるをえなませんでした。
そして、今自力では呼吸もできなくなりましたが、彼のこの病の撲滅に対するメッセージは世界を駆け巡り続けているのです。
その中で一番心に残ったのが、人生の99%に感謝 残りの1%は「ALSくたばれ!」。
何気なく生きている今の人生、でもそれが普通に過ごせない人たちもいることを考えながら日々悔いのない生き方をしなければと感じました。